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空転と滑走

空転と滑走

レールと車輪の粘着限界を超えた出力を出すと、車輪は空転します。このとき、車輪とレールの粘着係数は以下のような実験式があります。


停止時の摩擦係数は、晴天時0.25〜0.30、雨天時0.2、降雪時0.1と言われています。
(JRでは電車0.245、直流機関車0.265、交流機関車0.326を通常の摩擦係数としています)

粘着係数(μ) * 総動軸重(kg) * 9.8 < 車両にかかっている力(N)

となったとき、車軸は空転します。晴天時、電動車が40tの1両編成なら約8.6km/h/sで空転します。

滑走も同様に考えることができます。単純に考えてしまえば、
粘着係数(μ) * 総軸重(kg) * 9.8 < (-1) * 車両にかかっている力(N)

となったときに滑走が発生しますが、ブレーキ時は各車両で同じ制動力が発生しているとは限りません。M車は電気制動で、T車が空気制動の場合は特性も異なりますので、一部だけ滑走ということが起こりえます。また、ブレーキ時には前の車輪に重量が集中するので、後ろのほうが滑走しやすいといった特徴もあり、近似はできますが、単純には何km/h/sで滑走するとは言えません(もちろんブレーキほどではありませんが、力行時にもあり得ます)。

 最近の車両では、空転・滑走検知があり、車輪が滑り始めたら数秒間力を弱めて再粘着させるもの、滑り始めたら滑る限界の値までパワーを落とすもの、滑り始める前に検知してそれ以上パワーを上げないものなどがあります。