Train Simulator Impression

(−1999年前半 ) (1999年後半−)(TrainSimulatorPLUS)



 このページでは、発売されたTSを実際に体験して報告してしまおうというものです。
 発売から1週間以内の掲載を心がけています。


■ 京阪電気鉄道(淀屋橋〜出町柳)
   
 

 18作目より、TrainSimulatorPlusとなり、形が大きく変わりました。(値段も上がりましたけどね)
 いままでaviムービーを使用していたのを独自形式に変更、圧縮率を上げて運転画面が大きくなりました。ですが、当然画質は圧縮されているので向上したとはあまり言えないかもしれません。画面が大きくなって、いままで信号や標識を表示するスペースがなくなったため、ムービー内にオーバーレイ表示されます。信号機は、左右両脇に現れ、近づくにしたがってだんだん大きくなり、横を通過するとともに消えます。距離が把握できるため、この点は評価したいと思います。
サウンドについても、完全とはいきませんがホームの音など聞こえるものはすべて取り入れようとしているようで、なかなかだといえます。先頭は電動車のようで、加速のモーター音、減速の回生音などもスムーズに聞こえてきます。

 特急、急行、準急、各停のすべての種別を運転できます(急行線を走るので種別によっては区間割愛)。車両は、京阪独自の定速ノッチや電制ノッチがあり、ちょっと変わった操作が楽しめます。



■ JR東日本 中央線2
   
   記念すべき第一作目のリニューアル。東京〜大月とTSシリーズ最長の87kmを収録し、ディスクも2枚組みになっています。(ディスク1が東京〜高尾、2が高尾〜大月)

 特筆すべきは、まずATS-Pがあります。ご存知のように、ATS-Pは速度照査によって、赤信号の手前までに止まれない場合、止まれるタイミングで自動的にブレーキをかけます。つまり、信号機が500mくらい離れている場合、手前が警戒信号でも100kmで突っ込んでもATSは反応しません。(実際に注意信号に70くらいで突っ込む運転士もいます(笑))

 また、特別快速は先行列車の位置によって信号が目まぐるしく変化します。この再現性は必見でしょう(先行列車が退避した瞬間、本線がすべて進行に変わります)赤信号以外でも、列車の逆行にもATSが動作するあたり、完璧に再現したんでしょう。また、サウンドにも凝っていて、ホームが右なら発車音楽は右から聞こえます。カーブでは車体が軋みますし、5つあるダイヤごとにサウンドを設定しているようで、車掌の声も違うようです。
ムービーは、いままで最長のものを詰め込んだためか、かなり圧縮ノイズが出ています。mpeg特有の輪郭が浮き出る現象のため、時々レールのエッジが変に見えるのが難点でしょうか。私のビデオカードが悪いのかな?前作と違い、信号機はムービー中の実際の信号の位置に表示され、徐々に近づいてきます。実写の真ん中にCGの信号機が置いてあるのは、なんだか変ではありますが。

 試験は加算方式ですが、ブレーキをコメ直すと5点減点。停止位置ジャスト(25cm以下)、時分ジャスト(3秒以内)のボーナスが4点ですので、タイトなダイヤとともにかなり厳しいと言えます。ちなみに、「運転中止」が廃止(非常ブレーキ使用でも20点減点)されたため、フリーモードはありません。

 

■ 小田急電鉄 小田原線2
   
   ファン待望?の、小田急線の第二弾で、新宿〜小田原の82.5kmを収録。仕上がりは、TSPlusならではの高品質かつ完璧な再現と言えます。映像は、ディスク2枚に収録。圧縮ノイズがあると思ったら全く無く、天気も快晴のためにまるで展望ビデオを見ているような非常にきれいな運転映像になっています。中央線では、けっこうコマが荒いと感じたのですが、小田急ではなめらかに流れるので発車する際の違和感が減っているのも特徴でしょう。種別は、1000系の急行と30000系の特急サポート号。日陰に入ると運転台が暗くなったりと新しい趣向も凝らされています。オプショナルディスクで、向ヶ丘遊園止まりの各駅停車も運転ができます。こちらは複々線の外側を走るため、また違う趣きがあるかも。

 信号現示も、前作同様めまぐるしく変わります。加えて、OM-ATSの速度照査がくるくる変わって忙しいかも。このATSは、信号直下で速度信号を拾い、超過していた場合、制限速度に下がるまでブレーキを動作させます。途中で進行になっても、信号を拾うまでは制限がかかっていたり、閉塞が長いと二段階の照査があったりと大変かもしれません。

 「小田急喚呼」も健在です。が、前作のような勢いはなく、運ちゃんは日本人?とか思う一瞬も・・・。(^^;
 唯一、速度照査が近づいたときの「速注点灯」(速度注意)の喚呼が無いこと、停車確認のブザーが自動なので何をしているのか良くわからないことが不満といえば不満(というほどでもないか)です。

 

■ 京都市営地下鉄烏丸線&近畿日本鉄道京都線
   
   京都市交通局とのタイアップによる限定バージョンですね。京都市営地下鉄の国際会館〜竹田、近鉄京都線の竹田〜奈良を収録。車両は10系と3320系、それぞれ普通と急行を運転できます。近鉄は、以前の南大阪線にて運転した人も多いでしょう。基本的な運転システムは同じです。近鉄線内は、目まぐるしく変わるATS速度照査が行く手を阻み、地下鉄線内ではATCが動作します。竹田では乗務員交代も再現。停車したら、非常に入れて逆転器を中立にし、一旦席を立ってから座り直すと素敵です。(爆)

 初の地下鉄ですが、トンネル内の光量も十分で非常に見やすく仕上がっています。ただ、地上に出てから列車が南行しているので直射日光を浴びることになります。場所によっては非常に見えづらいこともあって、少しだけ残念。以前と同じように、日陰に入ると運転台が暗くなったり、細かな芸は見事と言えましょう。信号システムもPlusらしく、先行者もとい列車を再現しています。見所は、近鉄区間の速度照査でしょうか。信号機による速度照査、カーブによる速度照査、停車駅の速度照査が次々と出てきますので、けっこう練習がいるかもしれません。ATSを動作させると、完全に停車してしまい開放に時間がかかります。自然に安全運転になってしまいますね。

 




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