◆ エアロシム 国鉄型電気機関車

エアロシムより発売された、MSTSアドオンの第二弾。
寝台特急と貨物列車が主役の国鉄型電気機関車アドオンです。


第二弾は、小倉〜門司〜下関〜小郡の約81km。関門トンネルを挟んだ路線です。車両は、機関車がEF65・EF66・ED76・EF81、客車が14系・24系、貨車がコキ・ワキ・レム・ホキ・タキ・ヨ等(^^; となっています。

小倉〜門司は交流なのでED76、門司〜下関は関門トンネル用のEF81、下関〜小郡間はEF65・66と、運転は3区間に分かれます。アクティビティも、3区間で分割されます。(門司で交換せずに小倉まで行くものもあります)

登場する列車は、寝台特急富士・さくら・はやぶさ・あさかぜ・あかつき・彗星。


前作同様、モデリングの精巧さには目を見張ります。まるでHOゲージの模型を扱っているよう。この車体がゆっくりと動き出すと鳥肌級の感動すら覚えます。風景の質を落としてでも、この車両は最高の品質で楽しむことをお薦めします。

もちろん、パンタグラフ、ワイパー類もしっかり作動します。質感が命の機関車のモデリングが精巧なのは嬉しいですね。

夕暮れの下関駅にて。関門トンネルを出た寝台特急富士に、EF65を注意深く連結。夕暮れ迫る本州を、小郡に向けて出発します。室内にハシゴがあるのが見えますか?ちなみに、実際は、この区間を走る寝台特急は、下りは朝、上りは夕方となるため、日中に走ることはありません。


EF66による高速貨物列車。狭軌最高のパワーで、120km/hの速度で貨物を牽引します。アメリカの貨物も良いけど、高速で走り抜ける山陽本線の貨物列車も格別ですね。また、電気機関車ということもあり、後退運転を多用します。そのため、運転席から後ろを見ることが可能。助けを借りることなく、連結作業ができます。

屋根の上が架線の粉で変色しています。
夕日差し込む門司駅で待機中の機関車たち。
・・・なんでEF65がいるんだ?(笑)

特長として、非常に運転操作がリアルという点が挙げられます。前作に比べ、運転台のグラフィックが格段に向上しました。写真はEF66の運転台ですが、実に良くできています。

マスコンを引くと、数%刻みで上昇していき、画面のマスコンが一段ずつ「カタン、カタン」という音をたてながら進んでいきます。一段上がるごとに、電流計がピクッと上がり、下がっていきます。ここら辺はさすが機関車シミュレータですね。EF65の場合、マスコン75%でシリース最終段に達します。さらに上げると、シリースパラを経て、パラノッチで100%となります。

もっとも、遮断器という概念がないためか、いきなりパラノッチで発車しても大丈夫です。実車だったら、数千Aの電流が流れて電動機が燃えていることでしょう。(笑)


また、機関車には自弁(貫通ブレーキ)と単弁(単独ブレーキ)があります。この二つを上手に操作することがスムーズな運転のコツと言えるでしょう。他のシリーズに比べ、ブレーキ圧力の増減速度が速いので、こまめな調節が必要になります。

そして、唯一の欠点として、MSTSの仕様だから仕方ないのですが、電動機の動きが、トルクしか考えられていない点。「編成を押す力」しか考えられていないようで、フル編成ではそれっぽく動くのですが、機関車単体になった途端にもの凄い加速をします。マイクロソフトには、ぜひ電動機の[電流−回転数]の特性を取り入れて欲しかったところです。

実車という面で見ると、EF66が3,900kW、初動トルク418[kN]と忠実なパラメータが見受けられます。ただ、やっぱりMAXの5000Aで発車させるとロケットスタートするんだなぁ・・・。

ちなみに、環境面では、やたらとたくさんの機関車が登場します。前作に引き続き、動力車の選択画面が溢れてしまい、選びにくいのが欠点でしょう。エアロシムの製品は基本的に英語表記なので、少々戸惑ってしまいます。

また、側線名も英語(省略あり)なので、 一見しただけではわからないという点もあります。(門司駅側線1 = MJ E1等)
視界のない雪の中を駆け抜けるコンテナ列車。貨物列車は、機関車を途中で交換することができないかわりに、途中での連結・解放イベントがあったりします。たまにすれ違う115系の普通列車が良い感じ出してます。

ちなみに、115系・415系・DD51がトラフィックとして登場しますが、当ページの裏技で一応運転することができます。 (^^;

門司側の関門トンネル入り口。
前作の583系を入れれば、特急月光の博多行きも可能。
下関側の入り口。
門司で交直転換するので、直流機は本当は入ることができません。



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